ギャンブラーの一日

ギャンブラーの朝は早い


紳士服に着替え、ギャンブルへと駆り出す


ギャンブラーは紳士なのだ


カジノを使う限り
その場に居る者は、全て紳士であり


紳士服を着てギャンブルに挑む事は

カジノに対しての礼儀なのである











ギャンブラーとして･･･

そして、紳士として･･･



その足取りは軽く
階段を心地よい音色を奏でるように下りてゆく


彼はオオカミでは無く、羊でもない、紳士なのだ

例え、最後の一時でさえ、静かに優雅に過ごすだろう



彼は紳士なのだから















赤い絨毯を優雅に歩く紳士




この絨毯の先には、黄金の毎日が待っている


紳士の一日は、この絨毯で決まる




もし、この絨毯が紫色だったりしたら

凄く、気持ち悪い


青とか、水っぽいし

黄色とかは、カレーくさい

ピンクとかになったら、目も当てられない

もし、黄土色とかになったら、変だろ？



だから、赤なのだ















ネツァワルの民を率いるヒュンケル王と
王女でもあるエリス様


今日の幸運をヒュンケル王に願い

ヒュンケル王の肖像画に、一礼してゆく



紳士は、礼儀と幸運を忘れないのだ








その場を離れて行くと分かるが















この場には三人の王が飾られている



ヒュンケル王の右に位置するのが

エルソードの王、名前は確か･･･


マッスル竹さん･････



確か、そんな名前だったような気がする･･･


マッスル竹さんは、魔法使いなのだが

実は、筋肉を鍛えてるので、凄い筋肉隆々で

実は、どちらかと言えば肉弾先頭の方が得意･･･と

聞いた事がある･･･


流石はマッスル竹さん･･･




そして、一番右に飾られているのが･･･


そう、ゲブランド王国の･･･








原田さんだ！


元ヤクザだったが、不始末により破門され

遠く、ゲブランドの国まで来て、花屋をやっていたが

国の腐敗に憤慨し、決起

そして、ゲブランド帝国を作り上げた

頑張りやさんだ！！



多分！


まぁ、何か、凄い人だってワケだ










さて、王達への朝の一礼も終わり


ギャンブラーはルーレット台へと向かう



と、言うより、このカジノはルーレット台しかない













カジノでは、他の紳士に気をつけねばならない


他の紳士をジロジロ見た場合
その場で手打ちにされても仕方ないのだ


彼らは、ジェントルメンと言う名のサムライなのだ




勿論、私は紳士なのだから

他の紳士を見ずに、ギャンブルに励む












他の紳士も居なくなって来る頃になると


私の独壇場である












私にとって、この瞬間が堪らない



カジノでギャンブルをやってる瞬間


この興奮が、最高なのである



ついでに、ただルーレット台で佇んでるだけで

実際にはやらない、リングが勿体無いからだ


雰囲気だけを楽しむのが紳士なのだ










そして、ギャンブルの後は

レディーと一緒に様々な話に花を咲かせるのだ















そっぽを向かれてても

紳士はめげない

紳士だからだ






そして、紳士の一日は

レディーと話をしながら、終わってゆくのだ





優雅に、そして、穏やかに･･･



これが、ギャンブラー･･･否、紳士の一日なのだ･･･